金曜日は地上げ交渉の日。
建築士の増山です。
    
地上げ交渉はお金で決まります。
が、それだけではダメです。
    
相手の自己重要感を大切にする
必要があります。
    
徹底的に相手の心配事に寄り添い
一つ一つ解決してあげる。
    
そんな感じの仕事です。
例えば。
    
移転補償金の提示をし
概ね理解を得ていたAさん。
    
生活再建のため、移転先の土地、
建物を新築する工務店、を探す。
     
引越し屋さんを探す。
植木の移植屋さんを探す。
     
移転出来る具体的な段取り全てを
私が全てお手伝いしていました。
     
探した土地の場所は気に入った。
しかし裏の擁壁が崩れて来ないか心配だ、とか。
     
探した土地は私道に面しているので排水を流すのに私道所有者に許可を得ないといけない。所有者に頭を下げるのが面倒だ、とか。
     
様々な難題が出てくるたびに真摯に対応する。一つ一つ解決していくと徐々に信頼を得ていく。
     
やがて、こちらの話にも
耳を傾けてくれるようになる。
     
最後に重要な問題が
発生しました。
     
それは移転の時期です。
     
補償金は立退きが完了しないと
支払われない。
     
一方、土地の決済や工務店への支払いは、
移転先の新築工事が終わり次第、
支払わねばならない。
     
移転しないとお金を手にすることが出来ず。
     
移転には即お金が掛かる。
つなぎ資金が必要になるのです。
     
つなぎ資金の融資をしてもらう銀行にも
たくさんアタックしましたが、
どこも貸してくれませんでした。
 
大してメリットがないからです。
     
途方に暮れていると、
驚きの事態が生まれたのでした。
        
次回の金曜日に続きます。
            
不動産投資建築家
一級建築士 増山大